土地の工作物の設置又は保存の瑕疵により他人に損害を生じさせた場合の責任(民法第717条)に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

権利関係

1 工作物の占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしていたことを証明した場合には、占有者は損害賠償責任を免れ、所有者が損害を賠償しなければならない。
2 工作物の所有者は、損害の発生を防止するのに必要な注意をしたことを証明したときは、占有者と同様に損害賠償責任を免れることができる。

なぜ違う: 民法第717条第1項ただし書による免責は占有者にのみ認められるものであり、所有者については免責事由の規定がなく無過失責任とされているため、所有者も同様に免責されるとする点が誤り。

3 工作物の占有者は、損害の発生を防止するのに必要な注意をしていたことを証明した場合であっても、所有者と連帯して損害賠償責任を負う。

なぜ違う: 民法第717条第1項ただし書により、占有者は必要な注意をしたことを証明すれば責任を免れる。免責後も所有者と連帯して責任を負うとする点が誤り。

4 損害の原因について他にその責任を負う者があるときであっても、損害を賠償した占有者又は所有者は、その者に対して求償することはできない。

なぜ違う: 民法第717条第3項により、損害の原因について他に責任を負う者があるときは、賠償した占有者又は所有者はその者に対して求償権を行使できる。求償できないとする点が誤り。

正解: 1

要点: 正解は 1)。土地工作物責任は、まず占有者が第一次的責任を負い、占有者が必要な注意をしたことを証明すれば免責され、その場合に所有者が責任を負う(第717条第1項)。所有者の責任には免責事由の規定がなく無過失責任とされる点が本制度の特徴である。

土地工作物責任は、まず占有者が第一次的責任を負い、占有者が必要な注意をしたことを証明すれば免責され、その場合に所有者が責任を負う(第717条第1項)。所有者の責任には免責事由の規定がなく無過失責任とされる点が本制度の特徴である。また、他に真の原因者がいる場合の求償権(第3項)も規定されており、責任を負った者が求償できないとする記述は誤りとなる。

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