AB間の売買契約において、買主Bが売主Aに手付を交付した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

権利関係

1 Aが契約を解除する場合、Bに交付を受けた手付をそのまま返還すれば足り、追加の金銭を提供する必要はない。

なぜ違う: 売主から解除する場合には手付の倍額を現実に提供しなければならないとされており、受領した手付をそのまま返還するだけでは足りないため誤りである。

2 相手方が契約の履行に着手するまでは、Bは手付を放棄して契約を解除することができ、Aは手付の倍額を現実に提供して契約を解除することができる。
3 手付は常に違約手付として扱われ、契約に違反した当事者に対する損害賠償の予定額としてのみ機能する。

なぜ違う: 手付には解約手付・証約手付・違約手付などの性質があり、民法上は特段の定めがない限り解約手付と推定して扱われるのが原則であるため誤りである。

4 Bが既に契約の履行に着手していた場合であっても、Aが履行に着手していなければ、Bは手付を放棄して契約を解除することができない。

なぜ違う: 解除ができなくなるのは相手方が履行に着手した場合であり、自ら履行に着手したことは自己の解除権行使を妨げないとされているため誤りである。

正解: 2

要点: 正解は 2)。買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる(民法557条1項)。特段の定めがない限り手付は解約手付と推定され、契約から離脱する権利を留保する趣旨を持つ。

買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる(民法557条1項)。特段の定めがない限り手付は解約手付と推定され、契約から離脱する権利を留保する趣旨を持つ。相手方が履行に着手した後は解除できなくなるが、自らが履行に着手したことのみを理由に自己の解除権が失われるわけではない。

この問題に出てくる用語

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