Aが所有する甲土地をBに売却したところ、引き渡された甲土地に契約の内容に適合しない地中埋設物(産業廃棄物)が存在した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

権利関係

1 Bは、Aに対しまず追完(除去等)を請求することができ、Aが相当の期間内に履行の追完をしないときはその不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができるが、不適合がBの責めに帰すべき事由によるものであるときはこれらを一切請求することができない。
2 Bは、甲土地の引渡しを受けたことを知った時から1年以内に不適合の事実をAに通知しなければ、時効期間内であっても一切の権利を失う。

なぜ違う: 通知期間の起算点は目的物の引渡し時ではなく契約不適合を知った時から1年以内とされており、また通知を怠った場合の失権は主に種類・品質に関する不適合について定められているため、引渡しを知った時を起算点とする点が誤りである。

3 Bは、契約不適合の程度にかかわらず、契約の解除のみを選択することができ、履行の追完の請求や代金の減額の請求をすることはできない。

なぜ違う: 契約不適合責任における買主の権利は追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・解除のいずれも選択できる制度であり、解除に限定されないため誤りである。

4 Aが契約締結時に地中埋設物の存在について善意であり、かつ知らないことに過失もなかったときは、Bは契約不適合を理由として履行の追完も代金の減額も請求することができない。

なぜ違う: 契約不適合責任は売主の帰責事由を要件とせず(解除・追完・代金減額)、売主の善意無過失によって免責されるものではないため誤りである(ただし損害賠償請求には帰責事由を要する)。

正解: 1

要点: 正解は 1)。引き渡された目的物が種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は売主に対し目的物の修補等による履行の追完を請求することができる(民法562条1項)。買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる(563条1項)。

引き渡された目的物が種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は売主に対し目的物の修補等による履行の追完を請求することができる(民法562条1項)。買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる(563条1項)。追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・解除は要件を満たす限り選択的に行使できる。種類・品質に関する不適合は知った時から1年以内の通知を要する(566条)。

この問題に出てくる用語

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