抵当不動産について所有権を取得した第三者(第三取得者)に関する次の記述のうち、民法の規定によれば誤っているものはどれか。

権利関係

1 抵当権消滅請求を受けた抵当権者は、一定期間内に競売の申立てをしないときは、抵当不動産の第三取得者が提供した金額を承諾したものとみなされる。

なぜ違う: 抵当権者が抵当権消滅請求を受けた書面の送付を受けた後、一定期間内に競売の申立てをしないときは、第三取得者の提供額を承諾したものとみなされるとされており、正しい記述である。

2 抵当不動産の第三取得者は、抵当権消滅請求の手続をとることによって、抵当権を消滅させることができる場合がある。

なぜ違う: 第三取得者は抵当権消滅請求の手続により抵当権を消滅させることができるとされており、正しい記述である。

3 主たる債務者、保証人及びこれらの者の承継人は、抵当不動産の所有権を取得した場合であっても、被担保債権の全額を弁済すべき地位にあるため、抵当権消滅請求をすることができない。

なぜ違う: 民法380条のとおり主たる債務者・保証人及びその承継人は抵当権消滅請求をすることができないとされており、正しい記述である。

4 抵当不動産の第三取得者は、抵当権者からの抵当権実行を回避するため、被担保債権の弁済期が到来していなくても、いつでも自ら弁済をして抵当権を消滅させることができる。

正解: 4

要点: 正解は 4)。抵当不動産の第三取得者は、抵当権消滅請求の手続(民法379条以下)により抵当権を消滅させることができるが、これは弁済期の到来を前提とするものではなく、いつでも自由に第三者弁済ができるという趣旨の制度ではない。第三取得者は弁済をするについて正当な利益を有する者であるから債務者の意思に反しても弁済できるが(474条2項ただし書)、被担保債権の弁済期が到来していない間は期限の利益(136条)があるため、いつでも当然に弁済して抵当権を消滅させられるわけではない。

抵当不動産の第三取得者は、抵当権消滅請求の手続(民法379条以下)により抵当権を消滅させることができるが、これは弁済期の到来を前提とするものではなく、いつでも自由に第三者弁済ができるという趣旨の制度ではない。第三取得者は弁済をするについて正当な利益を有する者であるから債務者の意思に反しても弁済できるが(474条2項ただし書)、被担保債権の弁済期が到来していない間は期限の利益(136条)があるため、いつでも当然に弁済して抵当権を消滅させられるわけではない。主たる債務者・保証人及びその承継人は抵当権消滅請求をすることができない(380条)。請求を受けた抵当権者が一定期間内に競売申立てをしないときは提供額を承諾したものとみなされる(384条)。

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