留置権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

権利関係

1 留置権者は、留置物について優先弁済を受ける権利を有し、他の債権者に先立って競売代金から弁済を受けることができる。

なぜ違う: 留置権には優先弁済的効力がなく、目的物を留置することで間接的に弁済を促す効力を持つにとどまるため誤りである。

2 占有が不法行為によって始まった場合であっても、留置権の成立は妨げられない。

なぜ違う: 占有が不法行為によって始まった場合には留置権は成立しないとされているため誤りである。

3 他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
4 留置権は、当事者間の合意によって初めて成立する約定担保物権である。

なぜ違う: 留置権は法律上定められた要件を満たすことで当然に成立する法定担保物権であり、当事者の合意を要件としないため誤りである。

正解: 3

要点: 正解は 3)。他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる(民法295条1項本文)。ただし占有が不法行為によって始まった場合はこの限りでない(同項ただし書)。

他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる(民法295条1項本文)。ただし占有が不法行為によって始まった場合はこの限りでない(同項ただし書)。留置権は要件を満たせば法律上当然に成立する法定担保物権であり、抵当権のような優先弁済的効力を持たず、物を留置し続けることで事実上弁済を促す留置的効力を有するにとどまる点が特徴である。

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