被保佐人Aが、保佐人の同意を得ずに自己所有の建物に第三者のために抵当権を設定する契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

権利関係

1 被保佐人が締結した契約はすべて取消しの対象となり、保佐人の同意を要しない行為は存在しない。

なぜ違う: 保佐人の同意を要するのは民法13条1項各号に列挙された重要な財産上の行為に限られ、日常の買い物など軽微な行為は単独で行えるため誤りである。

2 抵当権の設定は保佐人の同意を要する行為に該当しないため、この契約は当然に有効である。

なぜ違う: 不動産に関する権利の得喪を目的とする行為として抵当権設定は保佐人の同意を要する行為に含まれるため、誤りである。

3 この契約は、Aまたは保佐人が取り消すことができる。
4 保佐人の同意を得ずに締結された契約であっても、家庭裁判所の許可があれば取消しの対象から除外される。

なぜ違う: 同意に代わる家庭裁判所の許可は保佐人が同意しない場合に家庭裁判所が与える制度であり、事後的に取消権を消滅させる制度ではないため誤りである。

正解: 3

要点: 正解は 3)。被保佐人が不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為(抵当権の設定を含む)をするには保佐人の同意を要する(民法13条1項3号)。同意を得ずにした行為は本人または保佐人が取り消すことができる(同条4項)。

被保佐人が不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為(抵当権の設定を含む)をするには保佐人の同意を要する(民法13条1項3号)。同意を得ずにした行為は本人または保佐人が取り消すことができる(同条4項)。保佐人が同意しない場合、家庭裁判所は本人の請求により同意に代わる許可を与えることができるが、これは事前に同意の欠缺を補う制度であり、無同意で締結済みの契約の取消権を奪うものではない。

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